寒い冬がやってきました。街を歩くときはついつい肩をすくめて早足になってしまう冬。もちろん家の中も寒いので、油断すると身体を冷やしてしまいます。日の短さも手伝って、冬はなんだか暗くて寒くて厳しい季節、という印象のかたが多いのではないでしょうか。
けれども冬は、年間で最も共通行事の多い季節でもあるのです。クリスマス、お正月、バレンタインデーなどなど。寒い季節を温かい気分で過ごすための、人類の工夫なのでしょうか。イベント満載の冬は、寒くても思わず外に出てしまいます。 外出して寒さを経験すると、身体は体温を逃さないために血管を収縮させ、汗腺をふさぎます。この状態が長時間続くと、血液循環が滞り、新陳代謝が鈍くなり、身体に疲労物質が溜まって「疲れ」を覚えます。肩や首の凝り、手足の冷えと関節痛など、部分的に不快症状が出るきっかけにもなるのです。 不快症状が続くとストレスを感じます。ストレスは脳神経に伝わり、脳はストレスに対処するための指令を出します。エネルギーを使いストレスと戦う準備に入るのです。血圧を上昇させ、心臓は拍動を強めます。こういった身体の臨戦態勢は、ときに精神的な部分にまでも影響し、イライラしやすくなったり、逆に不安になったりと、極端な気持ちの波を引き起こす原因になります。自分自身も不快ですが、人間関係にとっても良くないですよね。 このような悪循環を防ぐために、「身体を温かく保つ」ということはとても重要です。流行りのファッションも良いですが、身体をいたわる目も持ちましょう。腰周りを冷やさないように下着を暖かいものに変えてみたり、外出時はこまめに屋内に入って休むなど、ちょっとしたことで随分違います。 こんな寒い冬にオススメの精油は、ラベンダーです。 |
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帰宅してお風呂に入るときは、バスタブに精油を 3,4 滴垂らし、ゆっくりとつかりましょう。ラベンダーはシソ科の花精油。ハーブ調のグリーンノートと、花精油特有のやわらかく甘い香りが同居した、特徴ある香りです。好き嫌いが分かれる香りでもありますが、ドライハーブなどで感じる香りと、お風呂で試す精油の香りは随分違うので、あまり利用していなかった方でも是非一度お試しください。お風呂で漂う香りは、どちらかと言うと甘い香りが引き立ちます。思わずハーッとため息が出るほど、心や身体の緊張がほぐれていくのを感じ、その日の疲れが一気に溶け出していくような、そんな実感を覚えます。 就寝前にお部屋に香りを漂わせ、芳香浴すると不眠に効果があります。ラベンダーの酢酸リナリルという成分は、鎮静効果が立証されており、深いリラクゼーションへと導きます。電気式のアロマライトを利用すれば、安全にお休みいただけます。 ラベンダーは、その殺菌消毒効果でも有名で、ヨーロッパの家庭では、薬箱にラベンダー精油を1本常備するぐらい愛用されています。アロマセラピーの創始者ガットフォセが、科学実験中に火傷をし、思わず手に取ったラベンダー製油を患部にかけたところ、跡形も残らずキレイに治癒した、という話があります。空気清浄の目的で、お部屋に香りを漂わせるのも良い利用法です。冬は風邪やインフルエンザが猛威をふるう季節。日ごろからラベンダーを活用し、心地よく疾病予防ができれば、一石二鳥ですよネ。 ラベンダー精油と相性の良い精油は、柑橘系の精油やハーブ系の精油です。甘い香りが好きなかたはオレンジやベルガモット、スッキリ系が好きなかたはローズマリーやペパーミントをブレンドしてみましょう。単体で使用するよりも、もっと深みがあり、しかももっと穏やかな香りに変身します。 厳しい気候で蓄積された疲れを翌日に残さないために、ラベンダーを是非活用してみてください。 |
(植物療法家:齋藤美由紀)
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