アンチ・エイジングではなくプロ・エイジングへ
2024.05.01 ライフ&カルチャー

世間一般、特に美容業界でよく聞く「アンチエイジング」

それよりも、年齢に応じた美しさを探求する「プロエイジング」というキーワードを提唱したいと思います。

 

アンチ・エイジングとは、一言で言うと老化を抑えること
「加齢」や「老化」(エイジング/aging)に、「抵抗」(アンチ/anti)する。つまり、「抗加齢」「抗老化」を意味する言葉です。(朝日新聞デジタル記事より→https://www.asahi.com/relife/article/14589853)

 

プロ・エイジングは、恐らく筆者の造語です。

加齢や老化に「沿って」「支持して」(プロ/pro=アンチの反対語)生きていくことが大切だと感じます。

 

世の中では、見た目を若く保つための数々の商品や方法が売買されています。

性別問わず「美しい=若見え」の信仰は深く根付いています。

けれども、年齢より若く見えるから美しい、と言えるでしょうか。

若見えだけを目指すあまり、自分らしい服装やメイクを見失い必死になったり、イメージ先行で内面が満たされない状態を作り出したり、老化し失っていくかつての美しさを嘆いたりすることが、過剰にエスカレートしてしまう人を、たくさん見ます。

また、お付き合いする友人や恋人が同じ価値観の場合も多く、加齢とともに関係も破綻をきたす場合があります。

 

筆者は職業柄、そのような方々のご相談に乗ることがよくあり、植物療法家として美容についても考えるところがあるため、「プロ・エイジング」の必要性を特に感じています。

 

かく言う筆者は、ミドルエイジ真っただ中、です。

植物療法家として長きにわたりナチュラルな感性を大切にしてきました。

それは、自然を愛するとか、自然のものを摂るとか、自然派美容を試みるといったことに留まらず、内面の自然体をよく理解し、時に応じて活用したり変容させたりして周囲に合った形で提供していくことも意識してきました。

 

そんな自分がスゴイと言いたいわけではありません。

むしろ、そんな風にしていても、年齢による老化は必ずやってくるのです。

なるほどネ、と、共感することがよくあります。

失うものへの一定の気持ちも、人並みに湧いてきます。

 

そこで、実感とともに思うこと、本当の美しさを皆様とともに考えていくならこんな意見を持っている、というところをお示ししたいと思います。

 

例えば、

外見的美しさを保つことは、本人にとっても周囲の人にとっても、ある種の心地よさや喜びになることは確かです。

スキンケアやお化粧を楽しむこと、お洋服にこだわりを持つことも良いでしょう。

 

ここで、

・他者と比較したり競争したりして優越性を保つのに必死になる

・あの人のほうが美しいと言って嘆く、自分を卑下する

・自分の思う美しさに到達しないことを焦る

・様々な美容法やイメージ手法を取り込んで「良く見せ」に走る

・憧れの美しい人や、素晴らしい概念の信奉から、模倣に終始する

というようなことになると、内面が枯渇し、荒廃を感じる毎日となります。

こうなってしまうと、もはや美しくはありません。

本人に似合わない何か違和感やギャップのようなものが感じられ、なんとも不自然な感じがします。

 

プロ・エイジングの領域は、内面や経験の積み重ねに見る「その人らしさ」であり、それによって本人自身も満たされ、自立している状態が含まれます。

つまり、他者が認める「美しさ」や他者に受け容れてもらうことに依存せず、自分が自分を受け容れていること、美しい自分も醜い自分も存在していることを自覚し、自分のエイジング(加齢)をどうしていくことが自分や周囲にとって大切かを考えていけることが、ヒントになるように思います。

本当の自分に「似合う」外見や健康的な内面を見つけよう、ということです。

 

内面のエイジングの取り組みは、自分を見つめるとともに、社会生活の中で照らし合わせていくことで可能になります。

人との関係性の維持や促進、活動や学びによる社会への還元など、外側とかかわり、その辛酸も経験し、新しい発見が得られ、調整され、経験が積まれ、そんな自分から発せられる何かしらの幸や益を「見返りを期待せず」もたらすことによって、内面の満足につながっていきます。

筆者が「美しい」と思う人は、少なくともそういう人が多いです。年齢や外見やカリスマ性ではなく。

 

簡単なことではありません。即席で出来ることでもありません。積み重ね、です。

自分自身だけで完結すると、自分本位のもので終わります。

スキンケアの積み重ねも大事だけれど、プロ・エイジングの積み重ねはかなりハードですね。

 

多くの方々に、より生きやすい日々を送っていただきたいと、切に願っています。

それを妨げる要素の一つとして、今回のエイジングの価値観を取り上げてみました。

少しでもご参考になれば幸いです。

 

と、ここからは宣伝ですが、

内面のエイジングに取り組む方法のとして、エニアグラムワーク、植物療法レッスンがあります。

筆者は関西在住のため、それらを関西で実施しています。

ご興味おありの方がいらっしゃいましたら、ぜひご参加ください。

ともに、学んでいきましょう。

◆エッセンシャル・エニアグラムコース↓

https://www.facebook.com/profile.php?id=61558782312641

◆植物療法プライベートレッスン↓

https://organicbotanics.jp/salon-menu

 

 

(齋藤美由紀/公認心理師、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー、英国国際アロマセラピスト連盟認定アロマセラピスト)

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